· ◡ · プレイ時間は9.7時間でした · ◡ ·
· ◡ · ※本記事はQTのネタバレが含まれます · ◡ ·
ゲーム概要
『QT』Kawaii場所をぶらぶら散歩して、お気に入りの友達を見つけていく、3本セットのショートゲーム集。
タイトルこそ『QT』だが、実際には『QT』『MUSEUM』『KOUEN』という3つの独立した小さなゲームが収録されている構成になっている。
もともと開発者のHappySnakeGamesはitch.ioで『QT』を無料公開していて、そちらでは1本目の『QT』だけが遊べる形になっていた。ただ、Steam版に収録されている『QT』はitch.io版から内容がそこそこ変わっていて、当時遊んだ記憶のまま進めようとすると「あれ、こんなだったっけ」となる場面がちらほらある。そこに『MUSEUM』『KOUEN』の2本を加えて3本セットにしたのが、このSteam版という位置づけ。
内容としては、それぞれのロケーションを自由に歩き回りながら、そこにいる何百人ものKawaii友達(動物だったり、よくわからない生き物だったり)を見つけて交流していくのが基本の流れ。明確な目的やクリア条件に追われることなく、ただ散歩して、気になったものに近寄って、写真を撮ったりするというゆるい遊び方ができるのが本作の特徴。
実績は60以上用意されていて、全体としては2〜3時間程度でクリアできる短めのボリューム。ただし隠された秘密がかなり多く仕込まれていて、素直に歩いているだけでは気づけない要素もあちこちにある。
実績について

ゲーム内で実績の一覧を確認できるようになっているのは、全実績を狙う人にとってかなりやさしい設計だと感じた。いちいちSteamのオーバーレイを開いたり、ブラウザに切り替えたりせずに済むので、プレイの流れを止めずに「あと何が残っているか」を把握できるのはありがたい。
ただし、実績名と大まかな条件が書かれているだけで、詳細な取得方法までは載っていない。名前からしてヒントになっていないものも多いので、具体的な取得手順を知りたい場合は結局別途調べる必要があるのが少し難点。
QT
1本目の『QT』は、名前からも察せる通り『P.T.』のパロディになっている。
『P.T.』というのは、2014年にコナミから無料配信された一人称視点のホラーゲームで、古びた洋館の廊下をひたすら歩き回るという内容の作品。この廊下が最奥まで進むと入口に戻ってくる無限ループ構造になっていて、周回するたびに少しずつ怪奇現象が起きていくのが特徴だった。クリアすると小島秀夫監督による『Silent Hills』のティザーであることが判明する、という仕掛けで世界的に話題になったが、翌年に本編の開発中止と同時に配信も停止され、今では新規に遊ぶことが困難な幻のゲームになっている。ちなみにタイトルの『P.T.』は「Playable Teaser(プレイアブル・ティザー)」の略。
そんな『P.T.』の廊下ループ構造や不穏な空気をそのまま借りてきて、そこにひたすらKawaiiものを詰め込んだのが本作の『QT』というわけ。
ゲーム的には、スペースキーを押すと青色のカードを見ることができて、そのカードに書かれているヒントをもとに写真の破片を集めていけばいい、という流れになっている。

このカードの存在自体、最初は気づきづらいのだが、本作は「歩き回る」こと自体が目的の一つでもあると思うので、そういう気づきづらさもまた味の一つだなとは思う。
とはいえ、不親切に感じる人にはとことん不親切で、何一つ説明がないまま放り出される乱雑さを感じてしまうだろうなとも思った。ここはどういうゲームに多く触れてきたかによって変わってくる部分なので、完全に個人の許容範囲の問題だとは思う。
私自身は、しばらくうろうろした後すぐカードの存在に気づいてゲームを進められたので、あまり不親切さは感じなかった。

実績に関しては、そこまで量は多くない。クリアまで進めた後にガイドを見ながら埋めていっても、1時間かからないくらいだったと記憶している。

調べないでやっていたら時間がかかっただろうな、と思うのはこの実績。キーボード上の「7」を押すだけで取得できるのだが、そもそもメタ的な仕掛けがあるということを知らせてくれないと気づかないって!とは思った。

あと、ゲーム内には壁を抜けられる場所が結構存在している。なので基本的には壁を擦りながら移動するのがベストだと感じた。正直「ここ行けるのかよ」というところが壁抜けでいけたりするので、本当にずっと壁に沿って移動していた。
ということで、次は2本目の『MUSEUM』の話をしていきます。
MUSEUM
2本目の『MUSEUM』は、その名の通り美術館を舞台にしたステージ。
『QT』が延々とループする廊下という閉じた構造だったのに対して、こちらは完全にオープンなマップになっている。館内を自由に歩き回って、展示物を眺めたり、そのへんにいる人や犬を撫でたりと、やれることの幅が一気に広がった。
やれることといえば、まずジャンプができるようになったのが大きい。ジャンプが使えるだけで行動範囲がかなり増えている。
一応の目的が明確化されているのは『QT』と同じで、中央の扉を開けるには鍵が3つ必要。それをすべて手に入れると真ん中の通路に入れるようになり、奥に行けばクリアという流れになっている。

探索という意味では、3本の中で『MUSEUM』が一番楽しかったかもしれない。というのも、いい感じの狭さの室内で、見て回るのにちょうどいい大きさだったから。後述する『KOUEN』は少し広すぎるのと、置かれているものやキャラクターの数も少なめなのもあって、あまり探索が楽しいという感じはなかった。

あとは館内に飾られているイラストを眺められるのもよかった。ゆるいタッチの絵がいっぱい見られるという点でも、『MUSEUM』は探索含めて満足度が高かったね。

ただ、マップが広くなった分だけ実績の数も増えていて、『MUSEUM』からは「すべての○○を集める」系の実績が目立ってくる。これがGuideを見ないでやるとかなり骨が折れる。前述したとおり壁の中にあったり、かなり隠れた位置にあったりするのが曲者。最初は何も見ずに自力でやりたかったのだが、それだとだるさが勝つなと思ってGuideを見始めてしまった。

ということでね、次は『KOUEN』の話に行きます。
KOUEN
3本目の『KOUEN』は、その名の通り公園を舞台にしたステージ。
これまでの2本が屋内だったのに対して、今回は完全に屋外。開けた空の下、草木の生い茂る公園をひたすら歩き回ることになる。鹿がいたり池があったりと、これまでとはまったく違う自然のロケーションになっているのが特徴。
マップの広さは3本の中で断トツ。『MUSEUM』でも十分広いと思っていたのだが、『KOUEN』はその比じゃないくらい広い。基本の遊び方はこれまでと変わらず、歩き回って実績を埋めていくという流れなのだが、この広さがそのまま探索の手触りに影響してくる。

実績もかなりの量があって、取得方法が明確じゃなかったり、一度取り逃すとマップデータを初期化しないと取れなかったり、もちろん「すべての○○を集める」系も存在する。
一番厄介だったのが「青い蚊さんにへびちゃんの毒を持っていく」という実績。まず「ヘビから毒を付与されるイベント」があるのだが、その後に水に入って毒を抜くイベントまで消化してしまうと、おそらく再びヘビから毒を貰うことができなくなる。つまりこの実績が取れなくなってしまうので、設定からマップデータを削除して、もう一度ヘビから毒を貰うイベントを見に行かないといけない。

これに気付かなくて、どうしたらヘビから再び毒がもらえるのだろうかとうろうろしていた時間が結構長かった。もしかしたら別の方法でもう一度貰えるのかもしれないけど、自力では気づけなかった…。

あとこれは実績とは関係ないのだが、『KOUEN』には写真を撮ってアルバムに残せる機能が存在する。ただ、そのアルバムがゲームを終了するとすべて消えてしまうということに、消えてから気づいてしまってかなり萎えた。
正直消えると思っていなかったのでびっくりした。じゃあゲーム内スクショでええがな、となってしまう。Steamだけでの販売ではないからしょうがないんだろうけど、それならWindowsかグラボの機能でスクショ撮るよ!と思ってしまう。ゲーム内に保存されてくださいよ!

実績自体はGuideを見ながら進めていたのでそこまで苦戦はしなかった。ただ結構広いので探索に漏れが出てくるぶん、「こんな場所にこんなのあったんだ」みたいな発見は結構あった。
正直、マップの広さくらいしか『QT』『MUSEUM』との違いがないので、その2つを順に遊んできた人にとっては、もう慣れ切ったプレイになると思う。
ということで、最後にまとめです。
まとめ
『QT』3本を通して遊んで思ったのは、これはやっぱり探索を楽しむゲームであって、全実績を最初から目的にして遊ぶのはちょっと違うんだろうなということ。
もちろん実績自体はよくできている。数がかなり多く用意されていて、ゲーム内から一覧を確認できるのもありがたいし、実績を埋めていくとゲーム内のほとんどの要素を見尽くせる構造になっているのは純粋にいい点だった。実績がそのまま「まだ見ていない場所があるよ」という道しるべとして機能している。
ただ、それはあくまで副次的な目的として置いておくのがちょうどいい。歩き回ってKawaiiものを見つけて、そのついでに実績が埋まっていく。この順番だからこそ楽しいのであって、逆にしてしまうと途端に作業感が出てくると思う。私自身、途中からGuideを見ながら埋めていったので、そこは少しもったいないことをしたかもしれない。
まずは何も見ずに、気の向くままに歩き回ってみてほしい。壁を擦りながら。
ということでまだ遊んでないって人は遊んでみてほしいし、もう遊んだって人は友人とかにおすすめしてね。


コメント