【ネタバレあり】LINGOを全実績まで遊んでの感想【26/7/24】

プレイ時問は173.9時間でした。

※本ゲームは謎解きゲームです重大なネタバレが含まれます。

ゲーム概要

『Lingo』は、広大かつ抽象的な世界を探索する一人称視点のワードパズルゲーム。

本作は開発者Brenton Wildes氏がほぼ一人で作り上げたインディーゲームで、2021年12月にSteamでリリースされた。「The Witness」「Antichamber」「Taiji」といった、非直線的な探索と閃きによって謎を解いていくタイプのパズルゲームからの影響を公言しており、実際プレイしていても近い空気感を感じる場面が多い。

内容としては、部屋の壁一面に貼られたパネルに書かれた単語や文字のヒントを読み解いて、正しい単語を入力していくというのが基本の流れ。パネルには色がついていて、その色ごとに「単語の意味が変わる」「文字を並べ替える」「一部の文字だけ変化させる」などの固有のルールが存在しており、プレイヤーはそのルールを自力で見抜きながら少しずつ世界の謎を解き明かしていくことになる。

世界自体も非常に入り組んだ作りになっていて、一見繋がっていなさそうな通路が思わぬ場所に繋がっていたり、同じ景色に見える部屋が実は微妙に違っていたりと、いわゆる「非ユークリッド的」な不思議な空間が広がっている。難易度はかなり高めで、ヒントもほとんど与えられないため人によってはかなり歯ごたえのある内容だが、その分「わかった!」という瞬間の快感が大きいゲームでもある。

ルール説明

ブロックの色・配置について簡単な説明をします。

上 音真ん中 文字下 概念
赤 減らす音節を減らす文字を減らす下位語(一部・含まれるもの)
青 足す音節を増やす文字を増やす上位語(含むもの)
音節を一部置換文字を一部置換概念の一部置換
黄 混ぜる音節をシャッフルアナグラム(文字の並べ替え)概念を混ぜる(例:eggs→scrambled eggs)
橙 入れ替える換字式暗号
緑 周辺
茶 成長古語の現代読み概念の成長(例:seed→plant)
白 同じ同音異義語そのまま同意語
灰 自由記述
黒 反対反対から読む文字を反対から反対語
茶+黒過去(茶の成長ルールを逆方向に適用)
マゼンタその音を出すもの(例:cow→moo)ヒントが品詞などのカテゴリで、答えはその一例(例:adjective→obtuse)それに属する一例(例:planet→earth)
ライムその音を作るものヒントが一例で、答えはそのカテゴリそれが含むもの
ラベンダーそれを囲んでいる文字(例:Dの周り=O・E・N・Pで単語を作る)それを包み込むもの(例:human→house)
ミント同位置の他パネルと同色とみなす
クリーム隣接する単語の同音異義語(例:eye+land→island)隣接する単語の組み合わせ(例:rob+in→robin)隣接するもの同士が組み合わさった結果(例:copper+tin→bronze)

Level 1

本ゲームは大まかにLevel1、Level2、END Contentsの3つにステージが分かれているので、本記事もこの3つに分けて感想を書いていこうと思います。

まずはLevel1から。

ゲームを始めた時の最初の感想。それが「場面移動がシームレスすぎる」ということだった。

どういうことか詳しく説明すると、一見通路を渡っているだけに見えて、実は全然別のエリアにテレポートしている、みたいな感じ。

これがドアがあって、それを開けたらテレポートする、みたいな仕組みならまだわかりやすいんですが、本ゲームは一方通行な上に、テレポートしたことすらほとんど知覚できないくらいシームレスなワープなので、どの通路を渡ったらどのエリアに行けるのか、遊びながら覚えるのがかなり大変だった。

私がマップをしっかり覚え始めたのはかなり終盤あたりで、それまでは「なんとなく場所はわかるけど、現在地からそこまで行くにはどういう経路を通ればいいんだ?」と、毎回立ち止まって考える必要があった。

『The Witness』とかは遊んでいるうちに、なんとなく脳内にマップができていく感覚があったけど、『LINGO』は一方通行かつシームレスなテレポートのせいで、それが阻害されてるなと感じた。

それでもゲーム終盤になると、なんとなくのマップが脳内にできてきたのは面白い体験だった。人間ってこれだけややこしいマップでも、何度も見ていれば自然と覚えていくものなんだな…とちょっと人間のすごさに気づかされた瞬間だった。


本ゲームには、各エリアへのショートカットとして「絵画」を使ったワープ機能がある。この絵画はマップ内に2枚1組で存在していて、片方のエリアに飾られている絵画に近づくと、その絵画とペアになっているもう一方の絵画へ直接テレポートできる、という仕組み。

ただ、この絵画も一方通行なせいで、あまりショートカットとしての機能を果たせていないように感じられる場面が多かった。例えば「ENTRANCE」に飾られている絵画から「〇〇」へは行けても、逆に「〇〇」から「ENTRANCE」へ戻ることはできない。結局ショートカットというような便利性は感じられなかった。


ここまで利便性みたいな点ばかりになっていましたが、問題そのものについては、Level1の段階だと法則性や各色のルールを覚えるのに必死でしたね。

このゲーム、かなり癖が強いので、その癖を理解するのに時間がかかった印象です。「この場所の問題はOPENかWELCOMEとかだろうな」と予測したり、問題が隠されがちなので「この問題の後ろにはもうひとつ解答欄が残ってるだろうな」と確認したりなど。

ルールを把握するというのがこのゲームの醍醐味でもある訳で、かなり苦戦しましたね。具体的には「この問題、別解でも正解になり得るよな~」となった時に、じゃあなぜ別解は正解にならないんだ?という思考に大半の時間を割いていた。

結果、わかったことが二つある。一つは、このゲームはエリアごとにジャンルがある程度決まっていて、星っぽいエリアなら星だったり宇宙・空関連のワードが出てくる、みたいにジャンルから推測できるということ。もう一つは特定のルールに関することなのですが、紫色は「文字を一部置換」。わかりやすく言うと赤と青のルールを同時に行っているようなもの。

これがかなり厄介で、例えば中央(文字)紫で「8文字」ヒントワードが「CYST」だった場合、理論上かなりのパターンが正解になってしまう。先に答えを言ってしまうと、これは「AMETHYST」が答えだったのだが、この問題があったエリアは紫色のルールの復習エリアみたいな場所だったので、紫をイメージする「AMETHYST」だったのでは?と予測している。

紫のように、別解が複数あり得るタイプの問題は、周りを見て何か法則を読み取るのが良いというのに気づいたのも、Level1でのことだった。


このゲーム、後半になってくると問題を解いている時間より、問題を探している時間の方が長くなって行くという事態に陥る。

というのも、問題が隠されていたり隠し通路の先に新たなエリアがあったり、極めつけは特定の行動をした時だけ出現する問題があるということ。しかもほぼノーヒントなのでウロウロした結果、謎は見つけたけど、もう一度ここに来られる自信がない…となった場合、このエリアで問題に行き詰まっても、場所を変えて別の問題に取り掛かるのがしずらい…というよりあんまり別の場所に移動したくなくなってくるんですよね。もう一度行けたとしても来るのが面倒な場所だったりもするので。

Lingo Panel Finder

そういう時に使えるのがこのツール。ローカルフォルダからマップごとのSAVファイルをロードさせることで、どの場所に謎が残っていて、どの場所がどのような種類の謎なのかがひと目でわかるというもの。

便利なのは当然なのですが、そこまで頼りっきりになるというほどのものじゃなく、ある程度の場所とマップに残されている残りの問題の数を教えてくれるだけではあるが、だがゆえに、このツールがなかったら正直クリアできていなかったと思う。このゲームの問題を自力で全部見つけ出すなんてことしていたら、正直数百時間単位で沼っていたと思うし、数百時間かかる前に諦めていただろう。


後、問題を解いたあとどこかしらのドアが開いたり、ショートカットが開通されていたりする時がある。そういう時に近くのドアだったりショートカット、通路が開通するならいいけど、全然関係ない場所のドアが開いたりした場合、どの場所が開通したのか知る術がない。

探索中にたまたま見かけたドアが開通してるっていうのは、隠し通路を見つけたようなワクワクがあるのと同時に、次に向かうべき場所がない時はただマップをウロウロするだけの無の時間が発生するということでもある。

正直マップ探索とか、オープンワールドゲームとかが好きな人は全然耐えれるレベルだと思う。だけど私は謎解きがしたいのに、その問題が発見できないというストレスの方が甚大ではなかったから、外部サイトを使って問題を見つけて謎解きという遊び方を選んだりした。


Level 2

Level 2では、完全な応用問題や「もうこのゲームについて理解してますよね?」と問われているような内容の問題が多くなってきました。逆に言えば基礎がしっかり理解できていればかなり面白い応用問題が多くもあるともいえます。

真っ当で順当な問題が多かったLevel 1に対してユーモアの混じった問題が多くなっている。

個人的には、パズルゲームとしての面白さはLevel 2のほうがある気がします。Level 1は基礎すぎてスマホの「数独」とか「ピクロス」を無限に解いてるような感じだった。Level 2は「数独」「ピクロス」に追加要素を加えたようなゲーム要素の増えた感じです。


具体的にユーモアと言われたらどんなものかというと。

この画像は「黄色下のEGG」の問題と、「紫色下のEGG」の問題。本来黄色はアナグラムに関するルールがあるのだが、下のルールは概念について。だから「EGG」を概念的にアナグラムする必要がある。

答えを先に言うと「SCRAMBLED EGGS」になります。そう黄色のルールはアナグラム…単語から文字を入れ替えて別の意味の単語にするという言葉遊びであるアナグラム。それを概念的に…そう、物理的にEGGをかき混ぜた物。それが正解だった。

これに気付いた時はかなり脳みそから「液」が湧き出るのを感じた。

じゃあ紫下に関してはもうわかるだろうと。紫は「足して引く」。そして「DEVILED EGGS」とは「ゆで卵から、黄身だけ取り出してマヨネーズやマスタードを和えてそれを白身の中に戻すパーティなどで食べられるオードブル料理」のこと。そう物理的に「足して引く」を実行している単語が正解になっていた。

こういう言葉遊びというか、気づきを得られたら気持ちがいい問題が多くなっていったのがLevel 2だった。


問題の難易度も上がってきていて。

例えば、「青中央でRENTの12文字」。これは上記で説明した、単純に解こうと思ったら回答になり得る単語が無数にある問題だけど、この問題があるエリアは数学関連の単語が多いエリアだった。

と分かっていても、数学の英単語なんて知るわけがないのでかなり苦戦した。答えは「微分」という意味の英単語なのですが、日本にずっと住んでいる人間が微分の英単語を知っているはずがないので、これに関してはClaudeと相談しながら遊ぶしかない。


他にはこのゲームを遊んでいるうちにある程度英単語が打てるようになっていて驚いた。

例えば上記の問題は「FISH」から何かを引いて足す。「HUMAN」から何かを引いて足す。魚の頭部分を引いて、人間の頭の部分を足すことで「MERMAID」になるという問題なのだが、マーメイドだ!と気づいてから何も見ないで単語を打ったら正解して、意外と打ってみたら英単語わかってる気がするな、という気持ちになれた。

実際英語が学べているかというと怪しいが、確かな自信はついたので英語の勉強をしている方にお勧めです。


END CONTENTS

Level 2クリア後に行けるマップで、小規模なコンセプトマップが複数あるという感じです。

実績に関係があるマップに絞って感想を書いていきます。

THE LIBRARY

「THE LIBRARY」は1階と2階で分かれている問題集のようなステージ。

A~Zまでの区間に分かれており、各区間の問題の頭文字がその区間のアルファベットと対応していたりする。

本当に問題集という感じで問題が隠れていたり、マップが広く分かれて分岐していたりしない点がほかのマップと異なる点となっている。

問題自体かなり難しい単語が多く、単語を推測するというより問題の色・配置のルールから推測するような解き方でクリアしていきました。上記の画像にあるようにすべての問題が上下3マスのブロックと単語が指定されているので、すべてのルールにあてはまる単語を逆算するような形になる。

逆にそこが本作「LINGO」の面白い部分を抽出したような感じでかなり楽しかった。

THE PUMPKIN PATCH

「THE PUMPKIN PATCH」は10月のハロウィンシーズンに追加されたマップで、Level 1、Level 2におけるオレンジ色のルールを使ったマップとなっている。

こちらは既存のマップよりも言語解読感が強く、脳のリフレッシュにちょうど良かった。Level 2とかで問題に苦戦しているときに休憩ついでにちょっと触るみたいな遊び方をしていた。

そこまで難しくないので、合間合間にやるとかじゃなくがっつりプレイすれば5~6時間でクリアできるんじゃないかな。なんなら5~6時間もかからないかもしれない。

THE AFTERWORD

時間制限のある早解きマップ。

8分30秒のうちに各問題を解いていき、先に進んでいく。各問題はある程度法則や内容は似通っているものの、内容は完全ランダムなので焦ると何もわからなくなる。

このマップが本当に難しくて、ここをクリアするために培った知識だけで英検3級は余裕だと思います。それくらいじゃないと割に合わないくらい大変だった。

とにかく問題に嵌まった瞬間の焦りがすごかった。私が英語ダメダメ過ぎ人間なのが敗因ではあるんだろうけど、英語話者だったらどれくらいの苦戦でクリアできるんだろう。

Discordなどを見た感じ一日粘ってクリアできたとかの人が多そうな印象です。英語話者がこのマップをクリアするときの緊張感がいかほどなものか知りたいね。

ある程度問題の法則を見出すたびに、余裕をもって新しいエリアに進められるようになっていったのは、ローグライク的楽しさがありました。

挑戦するたびに新しい知見を拾ってきてそれでまた新しいエリアに来られます。パズルローグライクって結構流行りそうです。

それはそうと、このマップはただ…ただただ何回も挑戦して当たりを引くまでお祈りする形になったのは悔やまれます。もっと挑戦していたら「ふ~ん」って言いながらキーボードカタカタしてすらすらと問題を解いていけるようになるのだろうか。


ほかにもマップはあるんですが、直接実績に関係しないので割愛します。一応遊びはしたんですが、マップに残されている問題の数を知るすべがなさそうなのでほぼあきらめている状態です。

まとめ

まず値段に対して内容量が桁違いにあるという点がお勧めできます。値段的にも「何となくで買っておくか~」で買っておける金額だし、「何となく手持無沙汰だし、起動するか~」で遊べる気軽さがある。

もちろん全実績を目指して遊ぼうとするとかなり気が滅入る量があるので、そこはAIを頼りながら遊ぶとか、調べるのありにするとか、そういった自分でのルール設定を決めるのも遊ぶ上で必要だなと感じた。

人によっては「は?意味わかんね!」となるような要素もかなり多いと思いますし、それこそマップの入り組んだ通路だったり一方通行性だったり隠れている問題などがあります。それらを我慢できるか、それもまた面白さと思える人はかなりハマる作品だと思う。

謎解き・パズルが好きな人は買って遊んでみてほしいです。すでに遊んでいる人は友達とかに進めてみてね。

余談:本作は2がすでに出ているのでそれもまた遊んでみたいところです。1と比べて問題のルールだったりがわかりやすくなっているらしいから、結構楽しみ。

コメント